風にまかせて~人と自転車が好きになる風輪日記~

50代の目線でロードバイクのトレーニングを通して緩~く書き込みます。

「ああ渋峠」【草津】真夏の冒険

〈はじめに〉

この記事は少し長いのでお時間がある時に読んでいただければと思います。笑笑

8/6(日)の事です。

タイトルには「真夏の冒険」と記していますが、毎年夏の頃は服装や装備が軽くなるのでロングライド的なものを一人でやっています。いえ正確にはやっていました。
例えば群馬県谷川岳には2回ほど、山梨県の富士山はアザミラインや五輪コース、福島県の浄土平(磐梯吾妻山)が1回という感じです。
1回の最長距離は谷川岳一ノ倉沢まで自転車で往復した348kmだったと記憶しています。
最後が2020年の浄土平でしたが、福島県の矢吹までは電車輪行したので(※訂正)180km程でした。
その後はコロナで他県移動が制限されてしまいそれ以来だった気がします。
今回は久しぶりという感じですが、年を負う毎にスケールダウンしていて何より今年はこの暑さですので無理はしない方向です。
冒険と呼べるかは分かりませんけど、多少思い切った事をして何かが変わればある意味で冒険なのかもしれません。

今回、計画の最終目的地は群馬県と長野県の県境にある日本国道の標高最高地点2172m渋峠にしました。


※この写真は2018撮影

因みに県道では標高2716mの乗鞍エコーラインがあり車で行ける最高地点です。(一般車両は通れません!)


※こちらも2018撮影

なんせ涼しくて高い場所はテンション上がる!
しかし最近の北関東は天候が不安定。ひと度崩れれば雷雨、雹(ひょう)に見舞われるやもしれません。
ただでさえ山の天気は我が家の奥ちゃんの心と同じくらい変わりやすいと言います。笑
そこは無理せず、いつでも諦めるつもりで計画をしました。

〈計画内容〉

4:00 自宅を出発

芝川→緑のヘルシーロード→利根川(行田市)

6:00 利根大堰

利根川サイクリングロード→終点

8:00 渋川市

コンビニ休憩(30分) K35→R353

11:00 長野原草津口駅

コンビニ補給(15分) R145→R292

12:00 草津温泉

草津国際スキー場からアタック R292

13:00~14:00 「渋峠

ゴールできない場合でも14:00で折り返し

15:00 長野原草津口駅

15:45発 特急「四万」乗車

18:00 浦和駅

17:55到着予定

18:40 帰宅

ビールを飲んで反省会

というのを前日にビール片手に皮算用してほくそ笑んでましたけど・・酔っ払いの妄想なので果たしてどうなることやら!?

4:20 am

早くも妄想より20分の遅れで自宅スタート!
空は薄い雲が多く気温は27℃微風向かい風
この日は34℃まで上がる予想。


装備
ダブルボトル(1つはスポドリ、2つ目はシャワータイプの蓋に付け替えたキャメルバックで中身は水)
フロントバッグ輪行袋
サドルバッグ(大)→工具、ワイヤー錠、予備チューブ、輪行用エンド金具等
服装→長袖ジャージでインナー無し。

※ロングライドに備え念のため後ろタイヤを交換。見た目より安全優先(^^;)

芝川→緑のヘルシーロードを通り、約50kmで行田市利根大堰です。自宅からその間には信号は1個しかありません。(本当です)
その代わり一時停止は大袈裟に言って100箇所くらいある感じがします。(数えてはいません)


6:36 am

利根川に入りましたが出発の遅れを合わせて予定より30分遅れてます。
いつもなら小休憩する場所を素通りして進み、一時停止の無い利根川からはペースを上げましたがスピード維持ができません。
久しぶりに3時間休まずペダルを漕ぎ続けて体力が低下、空腹感もあったのですぐに道端に止まり自転車に跨がったまま手持ちの補給食を食べました。


群馬県県庁

上武大橋近くのセブンイレブン道の駅よしおか温泉等、その気になれば補給できる場所はありましたが素通りしてしまいました。
空は予想に反して晴れ間が広がってきて気温が上がります。ボトルの飲料水がみるみる無くなってしまい隣接する休憩所の自販機でドリンクを買おうとした時、悲劇が…
財布を覗くと小銭がありません!
五千円札が二枚ありましたけど自販機が対応してません。他の自販機を探して電子マネーが使えそうなので試しましたが勝手が分からず、結局生暖かい水道水をボトルに入れて再スタート。
次の休憩予定はサイクリングロードの終点、渋川のコンビニです。


利根川サイクリングロード終点

9:30 am

5時間以上ペダルを漕ぎやっと目的の休憩場所、サイクリングロード終点から出た渋川市のローソン。
夕べGoogleマップで測った距離は車の設定だと100kmちょっとでしたが、実際に走って来た距離が20kmちょっと多くなってしまい1時間半近い遅れになっていました。
残す距離は80kmあまり、しかも標高で2000m上りますのでどんなものか悩みました。
その時、自転車仲間のあゆさん赤城山に自転車で上っていたのを「X」で知り、赤城山榛名山への目的地変更も考えながら迷います。
しかしこの日、涼を求めてここまで走ってきた私としてはそちらに今から行っても気温が高い気がするし、赤城山は近いうちに試走する予定があります。
時間的にきついのは承知で予定通りに渋峠を目指す事にしました。
しっかり食べて休んだので体力はだいぶ回復しているはずです。


目的の方角は雲がかかっていました。

渋川の街中を伊香保温泉方面に少し上って、県道35を左折。この日に祭りがあるのかあちこちで神輿やらの準備をする町人たち。
ほどなく国道353と合流してアップダウンをしながら少しずつ標高が上がります。

意気揚々と走っていると背中のスマホが鳴っていました!?電話か?
止まってから見ると、家からでしたので折り返し電話をかけると何度もLINEで連絡しているのに…と少しお怒りの奥ちゃん。
なんでも
前日に起きた電車が電柱に衝突したという事故(鎌倉付近)の影響でこの日も湘南新宿ラインはじめ高崎線が運転を見合わせていて、現在も復旧の見通しがないという情報。
私の帰りの電車がなくなっては大変と心配してくれた愛しき奥ちゃん?と思われたけど
新幹線なんかで帰られては不経済だということらしい…笑笑
しかし私の心は最初から決まってたんです。
高崎線とも新幹線とも違うJR吾妻線長野原草津口駅から上野に向かう特急草津「四万4号」で浦和まで行く予定です。
だから多分大丈夫だろうと先を急ぎます。

中之条町から国道145。
長野原町から国道292。

12:00 am

長野原草津口駅の前を通る時に電車が動いているが見えてほぼ確信しましたが、念のため乗換案内「ジョルダン」でも確認すると通常運転の様子です。
この日の暑さがピークになり37℃。途中のセブンで飲み物だけ補給したら本格的な上り坂が始まります。車道の登坂車線がありましたけどその分路肩が少なく、車が容赦ないスピードでスレスレを通るのが凄くストレスです。

1:00 pm

草津温泉を抜けて草津国際スキー場
予定では渋峠に到着している時間です!


スキー場は夏でも楽しめるアクティビティがたくさんあるらしく人や車で賑やかでした。
何より気温24℃と涼しい!
食べもの屋さんもありましたけど、その時は時間ばかり気になって先を急いでしまいました。
その理由は一つ
特急草津は一日3往復のみの観光特急なので、もし15:43長野原草津口駅発のに乗れなくなって高崎線も止まっていたら再び自走で帰る羽目になりそうだからです。
再びあの地獄の暑さの中を自走する事など自殺行為ですから…

いろいろ考えつつもひたすらペダルを漕いでいると標高が高くなるにつれ気温が下がっているようで、すれ違いに下ってくるサイクリストの皆さんは防寒着を着ています。
比べて私は汗が止まる事がなく息も乱れ脚の力が無くなる感覚?
気づくとこれはハンガーノック?またはそれに近い状態になってしまったようです。
朝と同じように道端で止まって、持参の補給食を自転車に跨がったまま食べました。そして口の中がパサパサなので、固形物を液体で流し込もうとすると飲み物が足りない!
確かもう少し上った場所に「殺生河原」があって自動販売機もあったはず。
期待を胸にフラフラしながらゆっくり上る事しばらく、やっと念願の「殺生河原」に到着です。
しかし様子がおかしい!?
工事のバリケードでスキーロッジが封鎖され、期待した自動販売機も姿を消していました。
「終わったわ」
ロッジの階段に座り込み少しだけ眼を閉じると、意識が落ちそうな狭間でうとうと…


かつてはスキー客で賑やかだったロッジやゴンドラ乗り場。


生気を無くした顔のオッサン。

しばらくして人の気配で目が開き、登山のご年輩夫婦?がこちらに来るのが見えたので眠気覚ましにご挨拶し話しかけました。
ここまでの経緯とか、志し半ばで体力と時間がなくなってしまったので引き返す事を一方的に話してその場を去りました。
何か恥ずかしい姿を見られたような感覚が、私の口数を多くさせた気がします。

2:00 pm

活動限界&タイムリミット下山開始です。
この時の気温は19℃で、下りを防寒着無しでギリギリ耐えられるレベル。
帰りはスキー場にも寄って何か食べようとしましたけど、スキー場価格が夏も適用されていて割高に感じて辞めました。
自動販売機の飲み物で済ませてから更に下山し灼熱地獄に突入です。
下りはあっという間に長野原草津口駅に到着。

3:10pm

駅の中は大きな荷物を持った人で溢れていました。もしかしたら運転見合わせとか?
高崎線の事もあり不安になって、先に窓口へ行き駅員さんに確認するとここは通常通りとの事。
特急草津は全席指定でなかなか高く長野原草津口駅から浦和駅まで4,530円でした。
実は新幹線を一部使ったのと変わりません‼️笑
その分乗り換え無しで快適に浦和まで運んでくれます。

そして最後の難関に取り掛かります。
今回初のディスクバイク輪行です!
この日の為にスルーアクスル用エンド金具を購入したばかりで早速の出番。ダミーローターも忘れてません!

3:43 pm〈発車〉

少し手こずりましたけど発車には余裕で間に合ったのでひと安心、コーヒーを買って浦和まで電車の旅を楽しめそうです。

しかし一つだけ不満があります。
自転車を置くスペースを考えて駅員さんに相談した上で車両の一番後ろの席を買いましたが、変な棚が出っぱっていて狭いスペースギリギリに自転車を入れたのでシートが倒せない問題が発生。
途中から乗ってきた隣の席の女性に説明と謝罪をしてシートを倒さないようにお願いしました💦

17:55 pm〈浦和着〉

自転車を組み立て、傷や故障が無いのを確認して初のディスクバイク輪行は成功でした。
暑さのなか、再び自転車に跨がって無事帰宅となりました。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。私にとって今回の冒険とは
一つは暑さに耐えてのロングライドです。
これは体力低下もあり昔のようには行かず苦戦、目的地にはたどり着けませんでした。
ただ仮にたどり着いたとしてもあの気温で長い下り坂を考えると、渋峠からだったら耐えられなかったと思われます。
もう一つがディスクロードでの輪行でした。
こちらは問題なく成功。
今回学んだのは、標高2000m目指すなら夏でも防寒着必須だということです!

今回の標高最高地点 1,550m〈殺生河原〉
目的の標高最高地点 2,172m〈渋峠

何だかんだミスもありましたが
今年も思い出に残る真夏の冒険ライドが無事できたことに感謝です。

合掌
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